【完全版】船釣り初心者ガイド(瀬戸内・しまなみ対応)|準備から実釣まで40年の経験を凝縮

40年前、初めて遊漁船に乗った日のことを今でも覚えている。

何を持っていけばいいか分からず、竿もリールも借りもので、船長の指示も半分しか理解できなかった。それでも「船釣りは楽しい」と感じた。

このガイドは、当時の自分に伝えたかったことをすべて書いた。瀬戸内(しまなみ・今治・松山・周防大島・笠岡諸島)を中心に、遊漁船と仲間の船、両方を経験してきたあおたんが「本当に必要なこと」だけを整理する。

まず持ち物:これがないと困るもの【必須7点】

アイテム なぜ必要か 選び方のポイント
ライフジャケット(固定式or膨張式) 転落時の命綱。国交省認定品を選ぶ 胴衣型より首掛け膨張式が動きやすい
酔い止め薬 出船前30〜60分に飲む アネロン・トラベルミンなど。前日購入
滑りにくい靴 濡れた甲板での転倒防止 フェルトソールor厚底ラバーのデッキシューズ
プライヤー フックを外す・リングを開ける ステンレス製・15cm以上のものが使いやすい
フィッシュグリップ 魚を安全に掴む・怪我防止 ロック機構付きがおすすめ
クーラーボックス+氷 釣った魚の鮮度を保つ 20〜30Lが一般的な船釣りサイズ
飲み物(多め) 脱水は酔い・集中力低下につながる スポーツドリンク1.5〜2L以上

⚠️ ライフジャケットは「あった方がいい」ではなく「必ず着用するもの」。波に飲まれてから浮けるかどうかは、着ているかどうかで決まる。

当日の流れ:遊漁船の場合

予約〜前日

船宿のHPまたは電話で予約。確認すべき事項は以下のとおり:

  • 集合時間・場所(港の場所をGoogleマップで事前確認)
  • 料金・支払方法
  • 氷の提供有無(ない場合はコンビニや釣具店で購入)
  • タックル(道具)の貸し出し有無
  • 当日の釣り物(タイラバ/タコ/青物など)

前日に天気・波・風をチェック(Weather Newsの波予報が使いやすい)。波高1m以下・風速5m以下が初心者向けの目安。

📌 40年の経験から:「天気が悪そうだけど行ける?」と迷ったら船長に電話で確認。プロの判断が一番正確。無理して出港して酔い倒れるより、中止して次回に備えるほうが賢明。

当日朝:出港まで

  • 酔い止め薬を港に着いたらすぐ服用
  • 荷物を降ろして釣座(指定があれば従う)へ
  • 仕掛け・リーダーなど前日に準備しておく
  • 船長の乗船前説明をメモしてでも聞く(タナ・流し方・当日のパターン)

乗船中

最初は「船長の言う通りにやる」を徹底する。自己流は慣れてからで十分。

  • 言われたタナ・重さ・巻き速度を最優先
  • 隣の人が釣れたら「何gですか?」と聞いてOK。みんな教えてくれる
  • 当たりがなくてもラインのたるみ・底取りを確認し続ける

帰港後

  • 釣った魚はクーラーに氷と海水(潮氷)で保管。血抜きは現場でやっておく
  • 道具は帰宅後すぐ真水で洗う(特にリール・スナップ・フック類)
  • 消耗品(フック・ネクタイ・リーダー)を補充しておく

仲間の船で乗る場合:遊漁船より注意が必要

「仲間の船」は遊漁船と異なり、専門の船長がいない分、全員が安全意識を持つ必要がある。

チェック項目 内容
全員ライフジャケット着用 仲間内だからこそ油断しやすい。絶対に着用
天候判断は早めに 悪化しそうなら岸に戻る決断を早めに
フックの取り扱い キャスト前に周囲確認・フックカバー必須
通信手段の確認 携帯の電波・緊急連絡先の共有
救命設備の確認 船に救命浮輪・ロープがあるか確認

瀬戸内で乗るなら知っておきたい「潮のこと」

瀬戸内海は干満差が大きく(最大3m超のエリアも)、潮の流れが釣果に直結する。

  • 大潮(新月・満月前後):潮が最も速く動く。タイラバは重め、タコは底取りが難しい。でも魚が活性化しやすい
  • 小潮(半月前後):潮の動きが穏やか。タイは口を使いにくいことも多い
  • 潮止まり前後1〜2時間:タイラバの当たりが集中することが多い

📌 40年の経験から:しまなみ海道周辺は「今日の潮」を事前に確認してから出港が基本。潮見表は「潮MieL」アプリが使いやすく、釣り場ごとの干満時刻がわかる。

瀬戸内で始めやすい釣り物ランキング

釣り物 難易度 おすすめ理由
タイラバ ★☆☆(易しい) 道具がシンプル・基本は巻くだけ・マダイ・チヌ・根魚が釣れる
船タコ ★★☆(普通) 夏場が好シーズン・重いタコの重みは格別・道具がそろえやすい
ティップラン ★★☆(普通) 秋のイカが楽しい・感度系の釣りで上達感あり
バーチカル青物 ★★★(やや難) ジギングの体力が必要・でも釣れると最高に楽しい

まずタイラバから入るのが最もスムーズ。道具の種類が少なく、基本操作(巻くだけ)がシンプルで、マダイ以外にも様々な魚が釣れるため、初心者でも楽しめる。

実釣エピソード:初めての遊漁船で学んだこと

40年前、初めて遊漁船に乗った日のことは今でも鮮明に覚えている。今治沖のタイラバ船で、当時はまだタイラバという言葉もなく「鯛かぶら」と呼んでいた時代だ。

隣のベテランが連続でマダイを釣り上げているのに、自分には全く当たりがない。後で聞くと「底からゆっくり一定速度で巻き上げているだけ」という話だった。「巻くだけでいいのか」と信じられなかったが、試したら次の流しで初めてマダイを釣ることができた。

船釣りの基本は「船長の言う通りにやること」と「シンプルに繰り返すこと」。40年経った今もこの原則は変わっていない。

遊漁船に乗る前の「3つの確認」

初めて乗る遊漁船では、乗船前に必ず確認しておきたい3点がある。これを知っているだけでトラブルの大半を防げる。

確認事項 なぜ重要か 確認タイミング
当日の釣り物と仕掛けの指定 船宿によってオモリ号数や仕掛けに制限がある 予約時または前日
集合場所と駐車場 港の形状によっては駐車が難しいことがある 予約時に必ず確認
天候悪化時のキャンセルポリシー 急な中止の場合の対応を知っておくと安心 予約時または当日朝

よくある質問(Q&A)

Q. 道具は何も持っていない。最初に何を揃えればいい?

最初の1〜2回は道具を一切買わなくていい。多くの遊漁船は「レンタルタックルセット(竿・リール・仕掛け)」を提供しており、一日500〜1,000円程度で借りられる。まずレンタルで船釣りを体験し、「本格的にやりたい」と思ったら自分の道具を揃えるのが無駄のない順番だ。

Q. 遊漁船の料金はどのくらい?

瀬戸内の遊漁船は釣り物によって異なるが、タイラバ・タコ・青物の乗り合い船で8,000〜15,000円程度が相場。これに氷代・エサ代(必要な場合)・駐車場代が加わる。予約時に合計費用を確認しておくこと。

Q. 魚が釣れた後どう処理する?初心者でも自分でできる?

最低限やっておくべきは「血抜き」だ。釣れたらエラの付け根をハサミやナイフで切り、海水バケツに30秒〜1分浸けるだけでいい。その後クーラーの潮氷(海水+氷)に入れる。三枚おろしは家で動画を見ながら覚えればいい。まず鮮度を保つ血抜きだけができれば十分だ。

Q. 子供と一緒に乗れる遊漁船はある?

多くの遊漁船は小学生以上から乗船可能だが、船宿によって条件が異なる。予約時に「子供(○歳)も一緒に乗れますか?」と確認する。子供には必ず子供用ライフジャケットを装着させること。

Q. 波酔いが不安で躊躇している。どうすればいい?

最初は波が穏やかな「凪の日」を選んで予約するのがベスト。天気予報で「波0.5〜1m・風速3m以下」の日を選ぶ。酔い止め薬(アネロンなど)を出港30〜60分前に服用する習慣をつけるだけで大半の船酔いは防げる。


📌 筆者プロフィール
あおたん|釣り歴40年
瀬戸内(しまなみ海道・笠岡諸島・今治沖・松山沖・周防大島周辺)を中心に、遊漁船と仲間の船で実釣。タイラバ・船タコ・バーチカル青物・ティップランを年間を通じて釣行。「再現性のある考え方」を重視した記事を書いています。
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