タイラバで「重さ」は決められた。底も取れる。それでも釣れない時に効いてくるのがネクタイの色・形だ。
ただ、闇雲に変えると沼る。瀬戸内(しまなみ周辺)で40年間試してきた経験から、迷わないための最小パターンと変える順番(ローテ)をまとめる。
結論:ネクタイは「形を先に変える、色は後から」
多くの初心者が色を変えることに注力するが、実際には「形(波動の強さ)」のほうが効果に直結することが多い。
| 変更順 | 変えるもの | 理由 |
|---|---|---|
| 1番目 | ネクタイの形(カーリー↔ストレート) | 波動の強さ変化が一番大きい |
| 2番目 | ネクタイのサイズ(大→小) | スローな食わせに対応 |
| 3番目 | ネクタイの色 | 光量・濁り・水温による反応差 |
| 4番目 | スカートの有無 | 食わせ重視vs誘い重視の切り替え |
ネクタイの「形」の使い分け
カーリータイプ:アピール力MAX、活性が高い日向け
うねりが大きく、水を撹拌する。タイに「何かいる」と気づかせる力が強い。
使うべき状況:潮が動いている・朝マズメ・魚の活性が高い時間帯・水深が深め(50m超)
瀬戸内では大潮の潮止まり直前〜動き出しのタイミングがカーリーの当たり場になることが多い。
ストレートタイプ:食わせ特化、渋い日の切り札
動きが少なく、タイが「ゆっくり追いやすい」。喰わせの間が長く取れる。
使うべき状況:潮が緩い・日中のプレッシャーが高い時間・当たりはあるが乗らない時
ネクタイの「色」の役割と瀬戸内での傾向
| 色 | 特性 | 瀬戸内での使いどころ |
|---|---|---|
| オレンジ系 | 定番・視認性高・全状況対応 | まず最初に投入。基準色として信頼度が高い |
| 赤・赤黒 | シルエット系・濁りに強い | 雨後の濁り潮・曇天・深場(50m以上) |
| グリーン系 | ナチュラル・甲殻類系ベイト | 春先のカニ・エビが多い場所 |
| クリア/スモーク | 渋い日の喰わせ色 | プレッシャーが高い・晴天・澄み潮 |
| ケイムラ | 紫外線反応・独特の発光 | 朝マズメ・夕マズメの光量変化 |
季節・時間帯・天候による傾向(瀬戸内)
春(3〜5月):タイが浅場に上がる季節
産卵期前後で活性が高い。オレンジ・ゴールド系が定番。しまなみ海道周辺では4月後半〜5月の「乗っ込み」がハイシーズン。80g前後でボトムを叩くと反応が出やすい。
夏(6〜8月):高水温期、深場シフト
タイが深場(60〜80m)に落ちる。ネクタイは渋め(ストレート+クリア)が効く日が多い。朝マズメの短い時間帯に集中して釣るパターン。
秋(9〜11月):青物も混じるベストシーズン
活性が上がるため、カーリー+オレンジが安定して効く。
冬(12〜2月):低活性期、スローな誘い
タイの動きが鈍くなる。ストレートネクタイのゆっくり巻きが有効。赤黒系が効く日も多い。
「当たりはあるのに乗らない」ときのチェックリスト
ネクタイを変える前に、まずこれを確認。
- フックが鈍っていないか(フィンガーネイルに引っかかるか確認)
- フックのサイズ・本数は合っているか
- ラインのヨレ・巻きグセがないか
- タナ(棚)が合っているか(底から何メートル?)
最低限揃えるネクタイのセット
- カーリー:オレンジ・赤黒(各2〜3個)
- ストレート:オレンジ・クリア・赤(各2〜3個)
- ケイムラ系:1〜2個(朝夕マズメ用)
これで12〜15個あれば瀬戸内の大半のシチュエーションに対応できる。
まとめ:ネクタイは「形→色」の順でローテすれば迷わない
ネクタイ選びで迷ったら「カーリーかストレートか」を先に決め、次にカラーを選ぶ。この順番を守るだけで、闇雲なローテーションから抜け出せる。
そして何より、フックの鈍りを最初に確認すること。40年で一番後悔したのは「ネクタイを変え続けたが、原因はフックの鈍りだった」という経験だ。
実釣エピソード:カラーではなくフックが原因だった日
笠岡の神島沖でのこと。隣の人がポンポン釣れているのに自分だけ当たりがない。ネクタイのカラーをオレンジ→赤→グリーン→クリアと変えても全く変化なし。
そこで船長に「当たりすらないですね」と言うと、「フック見てみ」と言われた。確認するとフックの先端が全く爪に引っかからないほど鈍っていた。替えた途端に次の流しでヒット。「カラーより先にフックを確認しろ」という教訓を身をもって学んだ日だ。
巻き速度とネクタイの関係
あまり語られないが、ネクタイの選択と巻き速度は密接に関係している。同じカーリータイプでも巻き速度によって動きが全く変わる。
| 巻き速度 | カーリーの動き | ストレートの動き |
|---|---|---|
| 速巻き(ハンドル毎秒1回転以上) | 激しく回転・アピール最大 | 小刻みに振れる |
| 標準(ハンドル毎秒0.5〜1回転) | 適度にうねる | ゆったりなびく・食わせ向き |
| 超スロー(ハンドル毎秒0.3回転以下) | ほぼ動かない→逆効果になることも | ふわふわと漂う・超渋い日向き |
よくある質問(Q&A)
Q. カーリーとストレート、最初にどちらを買えばいい?
最初の1個はカーリーのオレンジ。瀬戸内で最も実績が高く、活性が普通〜高い日に対応できる。2個目にストレートのオレンジかクリアを買い、渋い日の切り替えに使う。この2個があれば最初の数回の釣行はカバーできる。
Q. ネクタイの長さ(大きさ)はどう選ぶ?
標準サイズから始めるのが無難。型が小さいタイが多い日や渋い日は「小さめ」に変えると食い込みが良くなることがある。逆に大型タイを狙う日や活性が高い日は「大きめ」でアピールを増やす。メーカーによって「S・M・L」などの表記があるが、まずはMサイズ相当で十分。
Q. スカートは付けた方がいい?外した方がいい?
迷ったら付けた状態から始める。スカートはネクタイの動きを補助し、より複雑なシルエットを作る。ただし渋い日は「スカートを外してネクタイだけ」にすると食いが良くなることがある。「スカートあり→食い渋い→スカートなし」という順で試すのが基本の手順。
Q. ケイムラはなぜ朝夕に効くの?
ケイムラ(蛍光紫)は紫外線(UV)を受けて発光する素材。朝夕は太陽が低い位置にあり、紫外線が斜め方向から水中に入りやすい。この時間帯にケイムラが独特の発光をすることで、視認性が上がる。日中の強い日差しの中では他の色との差が出にくい。
Q. 「当たりはあるが乗らない」が続く。何をまず変える?
まずフックの鈍りを確認(爪に引っかかるか)。次にフックサイズを小さくする(#1→#2など)。次にネクタイをストレートに変える(食い込みやすくなる)。この順で試すのが最も効率的。カラーを変えるのは最後でいい。
あおたん|釣り歴40年
瀬戸内(しまなみ海道・笠岡諸島・今治沖・松山沖・周防大島周辺)を中心に、遊漁船と仲間の船で実釣。タイラバ・船タコ・バーチカル青物・ティップランを年間を通じて釣行。「再現性のある考え方」を重視した記事を書いています。

